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日本の文様

千年もの樹齢を保ち、一年を通して緑の葉をつけ続ける松の木。日本を色濃く表す馴染みの深い文様なので、お正月の門松や松飾りで目にすることが多く、おめでたい時の文様と思われがちなのですが、実は季節を選ばず一年中用いることができるので骨董ビギナーさんにもおすすめの文様でもあります。

本日は、お正月のめでたさだけではない松文様の魅力をお伝えしたいと思います。

まずは松の色について触れてみましょう。さて、松の色は何色かと問われたら何と答えますでしょうか? 松の色は、単に緑色と言い表すのではなく「常盤色(ときわいろ)」という日本の伝統色で呼ばれます。常盤色を調べると「松や杉などの常緑樹の葉の色のように茶みを含んだ濃い緑色」と説明がされているので納得ですね。「常盤」という言葉自体は「常に変わらない」ことを指し、伝統色の「千歳緑(ちとせみどり)」と同様に緑を讃えると共に繁栄の意味が込められた色名なのです。ちなみに松葉色という色もあるのです。 これらどの色も、日本の豊かな景色にみられるような爽やかで気品のある緑です。

例えば松文様が器に染付(藍色のみ)で描かれていても、金蒔絵で描かれていても、この深く鮮やかな緑を連想することができるというのは やはり日本人ならではですよね。

さて次は松から生まれた様々な形の文様について触れてみましょう。

屏風画などで見かける力強い「老松」や、器や着物、特に振袖によく見受けられるまっすぐで生き生きした「若松」。さらに「松葉」「松毬」、松が重なった「笠松」、松葉と他の落ち葉が風に吹かれて一隅に寄せられた様子を意匠化した「吹き寄せ」。のちには江戸時代前後の家紋にも多く取り入れられており、それらも含めると実に様々な文様が挙げられます。

松の文様は美しく風情豊かに描かれているものも、コロンと可愛らしいものもあり、また男女問わず使えることも加わり、幅広いお客様に人気がある文様だと感じます。個人的には、飽きがこない文様だということも長く愛用する上でポイントになりますね。

常盤色からとった「常に変わらぬ美しさ・繁栄」、老松の「雄々しい姿と長寿」、若松の「若々しい生命力」、はたまたくっついた松葉の「夫婦円満」… “松”と一括りにしてしまわず一歩踏み込んで、それぞれの松の描かれ方を知った上でお気に入りを見つけるのも楽しいのではないでしょうか?

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